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逆襲のフィメス
第10章 果てさせられて
「そーじゃなきゃ、こんな僻地の指揮官なんざ、やってられねぇよ。そもそも、お前こそどうしてその僻地に顔なんか出してんだ? びっくりしたじゃねーか」

「さして驚いた顔もしていないように見えるけれど?」

「ククッ……相変わらずだな……」

「女帝陛下からの精夜祭の慰問品を届けに輜重部隊を連れて参りました」

 ラーナのペースを遮ろうとでもするかのように、改まった口調でソフィアが応じる。

「フッ……あんがとよ……ご苦労様……でも、お前確か将軍付きの書記官のはずだったよなあ……辺境への輸送任務なんて出世コースにあったかあ?」

「……相変わらずなのは貴女のほうね。もっとも、その口のきき方が治るとは思っていませんでしたけど」

「ヘヘッ……どうせ将軍の恋人にして貰えなかったんだろ?」

「……黙りなさい!」
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