この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逆襲のフィメス
第11章 裸身の聖儀式
「……くっ!」
ソフィアもラーナの狙いはわかっている。だが、長引かせれば武器の重量を差し引いても体力に勝るラーナが有利。彼女が採るべきは短期決戦だ。
突き進んでくるラーナの剣先に意識を集中する。どちらのリボンを狙う?
選択肢だ。
敢えて二刀としたのはラーナに選択肢を与えて行動を縛る目的もあった。
狙える標的が二本あれば、最後の瞬間までどちらに斬りつけるかを隠そうとするのが心理。
それが動きの幅を狭めるのだ。
ふ……っとラーナの切っ先が揺れるのを、ソファアはその青い瞳に捉えた。
(……右っ!)
「だあっ!」
振られる大剣。
狙われた右手の剣を大きく引いて、ソフィアはそのまま竜巻のようにくるりと体を回し、軽やかな踏みでラーナの懐へ潜り込む。
ダンッ!
跳躍。
ソフィアが武舞台の石の床から、ラーナの手首、肩へと駆け上り、その肢体を青空の中へと吸い込まれるように舞わせた。
「くそっ!」
文字通り予想の「上」を行く逃走経路にラーナは慌ててソフィアの姿を探そうと振り返る。
ソフィアもラーナの狙いはわかっている。だが、長引かせれば武器の重量を差し引いても体力に勝るラーナが有利。彼女が採るべきは短期決戦だ。
突き進んでくるラーナの剣先に意識を集中する。どちらのリボンを狙う?
選択肢だ。
敢えて二刀としたのはラーナに選択肢を与えて行動を縛る目的もあった。
狙える標的が二本あれば、最後の瞬間までどちらに斬りつけるかを隠そうとするのが心理。
それが動きの幅を狭めるのだ。
ふ……っとラーナの切っ先が揺れるのを、ソファアはその青い瞳に捉えた。
(……右っ!)
「だあっ!」
振られる大剣。
狙われた右手の剣を大きく引いて、ソフィアはそのまま竜巻のようにくるりと体を回し、軽やかな踏みでラーナの懐へ潜り込む。
ダンッ!
跳躍。
ソフィアが武舞台の石の床から、ラーナの手首、肩へと駆け上り、その肢体を青空の中へと吸い込まれるように舞わせた。
「くそっ!」
文字通り予想の「上」を行く逃走経路にラーナは慌ててソフィアの姿を探そうと振り返る。