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逆襲のフィメス
第14章 勃起堂々たる
   ※   ※    ※

 寄宿舎の前には、キーラとラフィンが並んで立っていた。どうやら、ラーナを待ち構えていたらしい。

「ホントいつも一緒だな……仲良いよな、お前ら。俺に用か?」

 浴場で二人に対してしたことをすでにラーナは忘れていた。大乱交となってしまったのは前代未聞であったが、あの程度のスキンシップであればフィメスではよくあること。キーラとラフィンも悪ふざけ程度にしか受け止めていないだろう。

「ラーナ、あとソフィアも。校長がお呼びよ。すぐ来なさいって!」

 キーラに伝えられてラーナがまず思ったのは、ソフィアの女帝陛下への直訴の件だった。
「へっ……こりゃ絞られるんじゃねぇか? 校長、怒ってたもんなあ……あの時」

 ニヤリとしてソフィアを見る。しかし、ソフィアは面白くもないという顔で澄まして言った。

「もしそうだとすれば、どうしてラーナも一緒に呼ばれるのかしら。きっと別の用事よ」

 言われてみれば確かにそうだ。
 ラーナはキーラに尋ねた。

「おい、なんの用事か言ってなかったのか?」

「知らないわよ。貴女たちがまだ戻ってなかったから、私は伝言を頼まれただけだもの……じゃあ、伝えたからね! 行こう、ラフィン……」

 と、そっけない態度でキーラに立ち去られてしまっては、それ以上の手掛かりもなく、ラーナは肩をすくめ、ソフィアと二人で校長室を訪れるしかなかった。
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