この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逆襲のフィメス
第14章 勃起堂々たる
他国の者といえば性奴しかいないフィメスである。属領となった国の者とて好んで足を運ぼうとはしない。よほどの珍しい申し出といえよう。
「厚かましいお願いをしてしまい……」
と、詫びを口にするカイオラルだったが、その態度はどこか慇懃無礼であった。
(気に入らねーな……)
ラーナはそう思ったが、黙っておいた。ソフィアの様子をチラリと見る。しかし、クイーントリスをぼうっと見つめているだけの彼女からは、どう考えているかは、その読み取れなかった。
「それで、貴女達にフィメスを案内する役を命じます」
「ええっ……」
ラーナは思わず声を上げてしまった。性奴の扱いなら学んだが、そうではない男の扱いなど知らない。
どうしたものかと思った瞬間、隣りのソフィアが即答した。
「かしこまりました」
「……だあっ! 何言ってんだよ、この馬鹿!」
「クイーントリス様のご命令よ、ラーナ」
「だからって……」
(クソッ! クイーントリス教の信者かよ!)
ソフィアの揺るぎない眼の色を見てラーナはそれ以上言うのをあきらめた。
「よろしい。では、数日の事ではありますが、頼みましたよ」
クイーントリスはそう言って、ソフィアに微笑んだ。
「女帝陛下への申し出の件、この任務をやり遂げたなら私からも口添えをしてあげましょう」
そう聞いてソフィアの顔が輝く。
「ありがとうございます!」
(だーっ……俺には何もナシかよ……)
踏んだり蹴ったりだ。
ラーナは不機嫌な顔を隠そうともせずに、カイオラルを睨んだ。
しかし、そんなラーナの態度にはおかまいなしに、カイオラルは笑顔を作り礼を言う。
「よろしくお願いいたします」
「厚かましいお願いをしてしまい……」
と、詫びを口にするカイオラルだったが、その態度はどこか慇懃無礼であった。
(気に入らねーな……)
ラーナはそう思ったが、黙っておいた。ソフィアの様子をチラリと見る。しかし、クイーントリスをぼうっと見つめているだけの彼女からは、どう考えているかは、その読み取れなかった。
「それで、貴女達にフィメスを案内する役を命じます」
「ええっ……」
ラーナは思わず声を上げてしまった。性奴の扱いなら学んだが、そうではない男の扱いなど知らない。
どうしたものかと思った瞬間、隣りのソフィアが即答した。
「かしこまりました」
「……だあっ! 何言ってんだよ、この馬鹿!」
「クイーントリス様のご命令よ、ラーナ」
「だからって……」
(クソッ! クイーントリス教の信者かよ!)
ソフィアの揺るぎない眼の色を見てラーナはそれ以上言うのをあきらめた。
「よろしい。では、数日の事ではありますが、頼みましたよ」
クイーントリスはそう言って、ソフィアに微笑んだ。
「女帝陛下への申し出の件、この任務をやり遂げたなら私からも口添えをしてあげましょう」
そう聞いてソフィアの顔が輝く。
「ありがとうございます!」
(だーっ……俺には何もナシかよ……)
踏んだり蹴ったりだ。
ラーナは不機嫌な顔を隠そうともせずに、カイオラルを睨んだ。
しかし、そんなラーナの態度にはおかまいなしに、カイオラルは笑顔を作り礼を言う。
「よろしくお願いいたします」