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逆襲のフィメス
第14章 勃起堂々たる
「なんでわざわざフィメスを見て回りたがる? そんなのわかりきった事じゃねぇか……」
「でも、クイーントリス様が……」
「本気で見学させてやりたいなら、俺らじゃなくて、もっとちゃんとした役目の者に案内させるだろ? そうじゃないってことは……察しろよな!」
ラーナは思った事は何でも口にしてしまうタチだが、馬鹿ではない。昨夜クイーントリスから話を聞いた時点でおおよその事情の見当はついていた。
おそらく、このカイオラルという男はローメールでの地位がそれなりに高いのだろう。
どんな地位かは知らないが、仮に何かあったとしても取り返しのつく程度の身分。それでいてフィメスが無碍には扱えないぐらいの立場の人間……貴族か有力高官の子弟あたりではないかと踏んでいた。
「……だから、校長はコイツの手前ああは言ったが、本当の所は違う。俺たちの役割はコイツを見張ることだ。ペラペラとフィメスについて教えてやることなんかじゃない」
「ハハハハハ!」
ラーナの言にカイオラルが哄笑を放った。
「いやあ、面白い人だな、貴女は。もしそうだったとしても、それを私の前でズケズケと言ってしまってはクイーントリス様のはからいが台無しではないですか」
「でも、クイーントリス様が……」
「本気で見学させてやりたいなら、俺らじゃなくて、もっとちゃんとした役目の者に案内させるだろ? そうじゃないってことは……察しろよな!」
ラーナは思った事は何でも口にしてしまうタチだが、馬鹿ではない。昨夜クイーントリスから話を聞いた時点でおおよその事情の見当はついていた。
おそらく、このカイオラルという男はローメールでの地位がそれなりに高いのだろう。
どんな地位かは知らないが、仮に何かあったとしても取り返しのつく程度の身分。それでいてフィメスが無碍には扱えないぐらいの立場の人間……貴族か有力高官の子弟あたりではないかと踏んでいた。
「……だから、校長はコイツの手前ああは言ったが、本当の所は違う。俺たちの役割はコイツを見張ることだ。ペラペラとフィメスについて教えてやることなんかじゃない」
「ハハハハハ!」
ラーナの言にカイオラルが哄笑を放った。
「いやあ、面白い人だな、貴女は。もしそうだったとしても、それを私の前でズケズケと言ってしまってはクイーントリス様のはからいが台無しではないですか」