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逆襲のフィメス
第15章 優等生の自慰
執務室でソフィアの話を聞いたクイーントリスは言った。
「……カイオラル殿とは、明日、女帝陛下が会食をなさる予定です。貴女たちにも同席して貰います」
答えにはなっていない。
だが、クイーントリスは無意味な事や見当違いをしないことは知っている。
答えないこと、それ自体が答えであるときもあるのだ。
つまり、ラーナの考えはやはり正しかったのだ。しかし、それをクイーントリスが認めることはない。たとえソフィアと二人きりであっても。
(嬉しい……)
自分にだけは打ち明けてくれる、などとは期待していない。だが、言外に伝えるというクイーントリスの返事の仕方がソフィアには喜びであった。
そう言えばわかる相手だとクイーントリスは認めてくれているのだ。自分の事を。
「ありがとうございます……」
ソフィアのこの答えもまた答えにはなっていない。女帝との会食につきそうというはからいに対する礼かと受け取られるかもしれない。だが、ソフィアが込めたのは、クイーントリスに対する、自分を認めてくれたことへの感謝だった。そして、それは間違いなく伝わるとソフィアは信じた。
「……カイオラル殿とは、明日、女帝陛下が会食をなさる予定です。貴女たちにも同席して貰います」
答えにはなっていない。
だが、クイーントリスは無意味な事や見当違いをしないことは知っている。
答えないこと、それ自体が答えであるときもあるのだ。
つまり、ラーナの考えはやはり正しかったのだ。しかし、それをクイーントリスが認めることはない。たとえソフィアと二人きりであっても。
(嬉しい……)
自分にだけは打ち明けてくれる、などとは期待していない。だが、言外に伝えるというクイーントリスの返事の仕方がソフィアには喜びであった。
そう言えばわかる相手だとクイーントリスは認めてくれているのだ。自分の事を。
「ありがとうございます……」
ソフィアのこの答えもまた答えにはなっていない。女帝との会食につきそうというはからいに対する礼かと受け取られるかもしれない。だが、ソフィアが込めたのは、クイーントリスに対する、自分を認めてくれたことへの感謝だった。そして、それは間違いなく伝わるとソフィアは信じた。