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逆襲のフィメス
第17章 誘惑の淫売窟
 今日こちらの方面に出かけようと提案したのは彼女だったのだ。どうせ記念碑だとか公園だとかつまらない所しかまだ案内していないのだろうと言って、活気のある場所のほうが面白いからとソフィアを説得したのだ。

 ただの口実ではあったが実際その通りでもあり、カイオラルが関心を示している様子にソフィアも満足して、当初の心配を忘れてしまっているようだった。

 ソフィアの心配とはつまり、そんな人ごみの中に出かけて、もし何かあったらどうするのかという至極当たり前のものであったが、今の所問題はない。

 男であり、しかも衣服を身に着けているカイオラルの姿にぎょっとした顔をする者もいたが、それだけだ。ラーナとソフィアが付き添っている限り、性奴と間違えられることはないだろう。

 フィメスの活気ある市井の生活を見学する試みは何事もなく無事終わりそうだった。

(ところが起きちまうんだなー何事かが……ウッフッフ……)

 ソフィアの警戒心が解けたのを見計らい、頃やよしとラーナは行動を開始した。
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