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逆襲のフィメス
第17章 誘惑の淫売窟
「来いよ……中を見学させてやる」
カイオラルはラーナの意図を測りかねて、口をつぐんだまま肩をすくめてみせた。
門をくぐり、狭い中庭を通り抜ける。
夜ともなればまた違った趣があるのだろうが、まだ明るい今時分では、淫売窟と言われてもピンとこない。傍目には普通の屋敷のようだ。
だが、一歩建物の中に足を踏み入れると、そこはいかにもといった調度類に飾り立てられた、薄暗闇とわずかな灯だけの妖しい空間となっていた。
「まじない婆さん、一部屋借りるぜ……」
「おやラーナ……なんだいその男は? 逃亡性奴かえ?」
ラーナにまじない婆さんと呼ばれた店番の老婆がカイオラルを見て言う。
「違うさ……外国人だよ」
「ほおーう、ほう、ほう!」
意味ありげに、しわがれた声で笑う老婆。
「なら、女は必要ないな? どちらが接待するのかは知らんが、間にあっとる訳じゃな?」
「違うって。見学させてやるだけだよ!」
「そうじゃろうとも、そうじゃろうとも! ふぉっふぉっふぉっ……」
カイオラルはラーナの意図を測りかねて、口をつぐんだまま肩をすくめてみせた。
門をくぐり、狭い中庭を通り抜ける。
夜ともなればまた違った趣があるのだろうが、まだ明るい今時分では、淫売窟と言われてもピンとこない。傍目には普通の屋敷のようだ。
だが、一歩建物の中に足を踏み入れると、そこはいかにもといった調度類に飾り立てられた、薄暗闇とわずかな灯だけの妖しい空間となっていた。
「まじない婆さん、一部屋借りるぜ……」
「おやラーナ……なんだいその男は? 逃亡性奴かえ?」
ラーナにまじない婆さんと呼ばれた店番の老婆がカイオラルを見て言う。
「違うさ……外国人だよ」
「ほおーう、ほう、ほう!」
意味ありげに、しわがれた声で笑う老婆。
「なら、女は必要ないな? どちらが接待するのかは知らんが、間にあっとる訳じゃな?」
「違うって。見学させてやるだけだよ!」
「そうじゃろうとも、そうじゃろうとも! ふぉっふぉっふぉっ……」