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逆襲のフィメス
第18章 媚肉と剣の女
「ラーナは……? ラーナはどうしたのです。一緒にいたのではないのですか?」

「彼女とはぐれてしまってね……いえ、奥の方に気になる建物を見かけてちょっと見てみたいと言った私が悪かったのです」

 いかにもとってつけたようなその理由は、本当かどうか怪しいものだとソフィアは思った。カイオラルがどういうつもりでこう答えたのかはわからないが、きっとラーナが何かやらかしたに違いない。

 だが、今はとりあえずカイオラルと再び合流できたことを喜ぶべきだ。

「では、ラーナもカイオラル殿を探している所かもしれませんね」

「えっ……ああ、そうですね。心配をおかけして申し訳ない」

「寄宿舎へ戻りましょう」

「そうですね。ラーナ殿もそのうち戻ってくるでしょうし」

 そうして二人が戦士学校へと帰ってくると、門の所に人だかりができていた。

「凄い人だかりだ。なにか催しがあるのですか?」

 カイオラルに尋ねられて、ソフィアは首をかしげた。卒業試験も終わり、今は特に何もないはずだ。

 しかし、門の前に仁王立ちしている人物の姿を見てソフィアは思わず叫び声を上げてしまった。

「……ラーナ!」
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