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逆襲のフィメス
第19章 水責め懲罰房
※ ※ ※
鉄扉が開かれ、闇の中に光が射し込んだ。顔を上げると、廊下の灯に赤く照らされて、男がラーナを見下ろしていた。
「カイオラル……」
どうやってここまで? と質問しようとして、昼間の恥辱を思い出し、プイと顔を背ける。
もっとも、そうした所で屈辱が貼れるわけもなかったが。
ここは水牢だった。ラーナは一糸纏わぬ姿で天井から伸びる二本の鎖に繋がれたそれぞれの腕を吊るされ、下半身は水の満ちた掘の中に浸からされていた。
掘は、部屋の外へと通じてもおり、フィメスの地下を縦横に走る地下水路に繋がっている。そのため、淀んだ中にもかすかな流れを感じることができた。
夕刻の決闘の後、クイーントリスに懲罰を言い渡され、こうして今までずっと辛い姿勢で閉じ込められていたのだ。
カイオラルはラーンの疑問に自ら答えるかのように、ジャラリと鍵束を掲げてみせる。見張りが他事に熱中していたのは幸いであった。もっとも、ラーナにはそんなことはわからなかったし、カイオラルもそこまで説明するつもりはなかった。
「続きを……と、思いましてね」
端的に用件だけを述べる。
鉄扉が開かれ、闇の中に光が射し込んだ。顔を上げると、廊下の灯に赤く照らされて、男がラーナを見下ろしていた。
「カイオラル……」
どうやってここまで? と質問しようとして、昼間の恥辱を思い出し、プイと顔を背ける。
もっとも、そうした所で屈辱が貼れるわけもなかったが。
ここは水牢だった。ラーナは一糸纏わぬ姿で天井から伸びる二本の鎖に繋がれたそれぞれの腕を吊るされ、下半身は水の満ちた掘の中に浸からされていた。
掘は、部屋の外へと通じてもおり、フィメスの地下を縦横に走る地下水路に繋がっている。そのため、淀んだ中にもかすかな流れを感じることができた。
夕刻の決闘の後、クイーントリスに懲罰を言い渡され、こうして今までずっと辛い姿勢で閉じ込められていたのだ。
カイオラルはラーンの疑問に自ら答えるかのように、ジャラリと鍵束を掲げてみせる。見張りが他事に熱中していたのは幸いであった。もっとも、ラーナにはそんなことはわからなかったし、カイオラルもそこまで説明するつもりはなかった。
「続きを……と、思いましてね」
端的に用件だけを述べる。