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逆襲のフィメス
第19章 水責め懲罰房
 カイオラルは体の自由を奪われているラーナの頬に手をやると、顔を正面に向けさせた。

(キス……するつもりか?)

 淫売窟での最初の接吻を思い出し、ラーナの下腹にカッと火が灯る。

 しかし、カイオラルはそうはしなかった。

 ちゃぷ……

 堀の中から水をすくい上げると、ラーナの肌に静かに滴らせる。

「汚れたままで繋がれていたのですね」

 決闘で組合って、そのままここに連れてこられた。
 ラーナの身体は、砂と土埃にまみれていたのだ。

「輝く肌が台無しだ……酷いことを……」

 もとはと言えばお前のせいだ、と言いかけてラーナは言葉を呑み込んだ。決闘を申し込んだのはラーナだ。最初に言いがかりをつけたのもラーナだ。

「あ……」

 したたる滴が汚れを流し、心地良い。肌に触れるのは水の流れだけではなかった。カイオラルの手が、ラーナの全身を余すところなくなぞってゆく。

 それは優しい愛撫だった。
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