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逆襲のフィメス
第1章 プロローグ 夜の始まり
よく訓練されている、というのは女たちだ。その声に、表情に、あるいは仕草に、巧みに滲ませた男たちを虜にするあざとい色香。
そして何より巧みな事には、まだステージ上に競り終っていない女が残っている今、彼女たちはできるだけ声を殺してそれをやってのけるのだった。
「8500!」
「くっ……9000!」
かなりの高額となって残っているのは最後の一人。金砂糖のように輝く長い髪を結いあげた、白い肌の踊り子だった。スラリとした手足は他の女と同様だったが、彼女のはひと際そのバランスがとれていて舞台に映える。
競り合っているのは若者たちの集団だった。どちらのグループもに四、五人で、おそらく仲間でカネを出し合って必勝の体制で臨んだのだろう。
たまたま同じ日に、同じことを考えた連中がいた。それが彼らの誤算で、おかげでナンバーワンの彼女をほしいままにできるか、入場料と酒代を無駄にしてスゴスゴと引き下がるかの瀬戸際に立たされていた。
「きゅ……きゅうせんごひゃ……」
「お、おい……!」
そして何より巧みな事には、まだステージ上に競り終っていない女が残っている今、彼女たちはできるだけ声を殺してそれをやってのけるのだった。
「8500!」
「くっ……9000!」
かなりの高額となって残っているのは最後の一人。金砂糖のように輝く長い髪を結いあげた、白い肌の踊り子だった。スラリとした手足は他の女と同様だったが、彼女のはひと際そのバランスがとれていて舞台に映える。
競り合っているのは若者たちの集団だった。どちらのグループもに四、五人で、おそらく仲間でカネを出し合って必勝の体制で臨んだのだろう。
たまたま同じ日に、同じことを考えた連中がいた。それが彼らの誤算で、おかげでナンバーワンの彼女をほしいままにできるか、入場料と酒代を無駄にしてスゴスゴと引き下がるかの瀬戸際に立たされていた。
「きゅ……きゅうせんごひゃ……」
「お、おい……!」