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逆襲のフィメス
第1章 プロローグ 夜の始まり
軍資金の額を越えようとしているのだろう。仲間内で心配の声が上がる。もう一方のグループは緊張しながらも、ニヤリとして出方を待つ。
おそらく、どちらもギリギリなのだ。弱気を見せたほうが負ける。そんな駆け引きにまでなっていた。
「うるせえっ! 9500!」
仲間の制止を振り払って、声が掛かった。それを見てライバルたちも即座に反応する。
「きゅうせんなな……」
その声に被せて、静かな落ち着いた声が金額をコールした。
「10000!」
一瞬、全てが凍りついたように場が静まった。ソファの上でひと夜の女体を貪っていた客たちですら、一斉に声のした方を見たほどだ。
その声の主はフードの人物の発したものだった。
10000は破格だ。それまでの額もヒートアップで相場を大きく超えてはいたが、10000テグといえば……
おそらく、どちらもギリギリなのだ。弱気を見せたほうが負ける。そんな駆け引きにまでなっていた。
「うるせえっ! 9500!」
仲間の制止を振り払って、声が掛かった。それを見てライバルたちも即座に反応する。
「きゅうせんなな……」
その声に被せて、静かな落ち着いた声が金額をコールした。
「10000!」
一瞬、全てが凍りついたように場が静まった。ソファの上でひと夜の女体を貪っていた客たちですら、一斉に声のした方を見たほどだ。
その声の主はフードの人物の発したものだった。
10000は破格だ。それまでの額もヒートアップで相場を大きく超えてはいたが、10000テグといえば……