この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
逆襲のフィメス
第1章 プロローグ 夜の始まり
「おい」

 若者たちの集団のどちらもが、それ以上競り合えないのを見て取って、ボーイに向かってひと声し、フードの人物が金貨を放る。ロマ金貨。すなわち、10000テグだ。

 慌てて思わず金貨を床に取り落としそうになったボーイを尻目に、最後の舞い姫の方はさすがに堂々とした様子で、腰を優雅にゆらしながらステージを降り、今宵の主となった客の前に立った。

「大勢にされるのも嫌いじゃないけれど、一人のお金持ちさんのほうが素敵ね」

「……座れ」

 媚びた口調を無視してフードの奥から低い声が命じる。女の方もその態度にいささか面食らったはずだが、そんな気振りは露ほども見せず、寄り添うようにその隣りに腰を下ろす。

 だが、客はしなだれかかる彼女からすかさず身を引くと、意外な言葉を発した。

「そこに、座るな」

 これには女もさすがに目を丸くした。そんなことを言われたのは初めてだ。どんな男だってこの艶めかしい肌の温もりに、一瞬でもいいから触れたいと躍起になるというのに。
/352ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ