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逆襲のフィメス
第8章 破られた契り

 涙が、サヤの頬を伝った。
 もうどうすることもできない。
 どうすることもできないのだ。

 自分は負ける。
 この淫欲に。
 この手管に。
 この男に。

 そして失う。
 何を?
 何かを。

「……サヤ!」

 声がした。サヤの真正面の小屋の入口に、黒い人影。逆光となって輪郭だけしかわからないが、声でわかった。

「ログ……ス……」

 
サヤの呟く声にかぶせるようにして、アンザロが促す。

「ねだってみせろよ、サヤ……凄く良くしてやるぜぇ……」

 逆らえない。その甘い誘惑。
 自分の体が自分のものではないように。自分の心が自分のものではないように。

(駄目……ああ、駄目……)

 愛する夫の前で、まだ肉を契らぬ、約束の人の前で、サヤはその言葉を口にした。

「サ……サヤの処女まんこを……アンザロ様のご褒美チンポで抉って下さいませ……初めてのザーメンを……お、奥まで……流し込んで欲しい……です」
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