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狂女倶楽部
第1章 きっかけ
ただいまのレースは1着16、2着9のまま確定です。

館内アナウンスが流れる。

「ああぁっーーっ‼くそっ‼あのくそ馬が、あぁ腹立つ‼」 春翔は外れた馬券を真っ二つに破りくしゃくしゃに丸めて投げ捨てた。

場所は丸橋地方競馬場。市内から車で20分ほど走ったとこにある。

平日の朝の第1レースから最終レースの終わる今までここで春翔は過ごしていた。

俺は新堂春翔。新堂財閥の長男として厳しく育てられ、大学卒業後は親父の子会社へ勉強だと送られた。周りからのプレッシャーに負け、休みの日には競馬などギャンブルにはまり、ついには会社のお金に手をだし親父から見放され、家も出された。それからは1人でアルバイトで食いつないでいた。
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