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ただ一つの一対
第5章 花園の鍵は
 
 恍惚に浸る菖蒲の秘裂からは、とぷりと蜜が溢れ出している。菊はそれを指で掬うと、割れ目をなぞり、中へと指を侵入させた。

「ひゃっ!?」

「おや、自分でするのが好きなわりに、ここはきついですね」

「だって、そっちは触ってないもん……!」

「どうしてです? こんなにいやらしい蜜をこぼしていたら、触らない方が辛いでしょうに」

「……怖いんだもん。指一本ちょっと入れるだけで痛いし。もしかしたら、叔父さんと繋がるなんて無理なのかもとか考えたら、気持ちも冷めちゃうし」

 自分で女の花園への道を整えながら、入り口の鍵は閉めたまま。本人は不安と羞恥で一杯なのだろうが、菊が抱くのは喜びだった。少し深く指を進めれば、菖蒲は喘ぎ体を震わせる。おそらく怖いのは気持ちだけ。快楽をなぞった体は、鍵さえ開ければ素直に解放出来そうだった。

「菖蒲、きちんと立っていてくださいよ」

 菊はしゃがむと、菖蒲の下半身に顔を埋める。そして閉じられないよう太ももを押さえると、蜜の溢れる秘裂に舌を差し込んだ。

「やっ、そんな……う、んんっ!!」
 
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