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第6章 夢の終わり

　
　美和子は挑発するように体をくねらせ吐息を漏らすが、菊はそれに乗らない。すぐに行為へ及んでも問題のない体へ、丁寧に愛撫を施す。

「ぁ……は、早く、気持ち良くなっていいんですよ？　私は、もう……」

「それでは、あなたが気持ち良くなれないでしょう？　パートナーが喜ばなければ、抱き合う意味がありません。僕を溺れさせたいなら、まずはあなたが溺れなければ」

　乳輪をなぞられ、美和子は胸を菊に突き出し悶える。美和子を代わる代わる抱いてきた男達は、自分の欲を吐き出しても、美和子を極めさせようとした事はなかった。まるで、恋人のような甘く優しい時間。それを酸いも甘いも知らないような若い男に与えられていると思えば、ますます動揺が広がった。

　美和子は慌てて菊の下半身に手を伸ばし、菊自身へ触れる。早く菊をその気にしなければ、自分がおかしくなってしまう。そんな焦りが、濃厚な行為を求める。

「そんなにこれが欲しいですか？　いいですよ、自由にしなさい」

　菊は寝転がると美和子を上に乗せ、自身をくわえさせる。そして自分は美和子の下半身を引き寄せ、たっぷりの蜜を吸い上げる。