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第6章 夢の終わり

　
　菊は起き上がり美和子を横たえさせると、太ももに唇を落とす。そして啄むように足先へ降りていき、美和子の足の指を舐めた。

「あっ!?　駄目……駄目です、ああっ！」

　美和子は足を引こうとするが、菊に掴まれて阻止される。細身なのに、美和子では全くふりほどけない。子どもと侮っていたはずなのに、菊はしっかり男へと変化していた。

　ぴちゃぴちゃと音を立てて指の股を舐められると、下半身全体に痺れが走る。男を屈服させ、かしずかせているような優越感。だが実際は自分がコントロールされている屈辱。矛盾した感情はぶつかり合い、美和子を投げやりにさせる。

「……れて」

　美和子は自分の手で割れ目を広げ、菊に懇願する。

「早く、入れて……イかせてください」

　それは、美和子が完全に負けた証である。色に狂い溺れてしまえば、菊を出し抜き復讐するどころか、いいように使われてしまうだけだ。だが今は、全てがどうでもいい。早く貫かれ、飛んでしまいたかった。

　だが菊は、動かない。聞いていない振りをして、もどかしく足をしゃぶり続ける。

「もう……駄目なんです、お願いします、抱いてください……」