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ただ一つの一対
第2章 少女は夢を見る
今まで美和子は、屋敷を危険な場所だと思った事がなかった。幼い頃から出入りしていた場所であり、すれ違う人間も大抵は顔見知り。そこで自分が被害者になるとは、考えられなかったのだ。
芋虫のように這いずり回る指に、女の本能は閉じきったままである。強張った体に舌打ちした則宗は、美和子をうつ伏せにすると尻を叩いた。
「ガキのくせにお高く止まってんじゃねぇ! 濡らさねえと、そのままぶっこむぞ!」
「んんっ! ん、んーっ!!」
弾ける肉の音と共に、尻に焼けるような痛みが走る。何度も叩かれると痛みは熱となり、体の内側へと響いた。
「はっ、ケツ叩かれて濡れてやがる。こりゃ、宗一郎には扱えねぇ代物かもな」
則宗は、じわりとこぼれ出す中心に指を挿し入れると、隠れた性を引きずり出すように掻き回す。溢れ出す愛液に満足し則宗は頷くが、美和子の体は未だに強張ったままだった。
「いくぞ……」
則宗の切っ先が、美和子の秘裂にあてがわれる。美和子は首を振り涙を流すが、則宗は構わずに腰を進めた。
美和子はこの日初めて恋をして、そしてその父親に初めてを奪われた。だが、体は身を守るために反応しても、性の喜びがこの日刻まれる事はなかった。