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ただ一つの一対
第2章 少女は夢を見る
「いや、いいんじゃねぇか? あの年になりゃ、女遊びの一つもしたくなるだろ。なるほど、あいつはお前みたいなのが好みなんだな」
「私は、そのような関係では……」
だが則宗は美和子の言葉を聞かず、美和子の顎を取る。
「宗一郎は俺の跡目だ。だが、あいつはそれを嫌がっている。お前も、未来の組長の妻になりたいだろ? あいつが勝手に逃げ出さないように、協力してくれないかねえ」
「協力……?」
「なに、簡単な話だ。お前はもうあいつの女なんだから、体でも何でも使って骨抜きにすればいいんだ」
則宗の手が顎から離れ、美和子の胸を乱暴に掴む。同年代の娘より大分成長しているそれは、医者以外の男に見せた事も触らせた事もない。反射的に飛び退こうとすると、腕を押さえられ組み敷かれた。
「せっかくだから、俺が直々に仕込んでやるよ。たまにはガキの肌も、悪くはないしな」
中学生にもなれば、仕込む、という言葉の意味も充分に理解出来る。凍り付く背筋は悲鳴を呼び起こすが、声が出る前に口を布で塞がれてしまった。
服は破り捨てられ、則宗の手は勝手に美和子を弄る。まだ大人になりきれていない美和子に、逃げる術はなかった。