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身代わり愛
第3章 サイカイ
そのあともいくつか選んでもらった。
白のふわっとしたニットに可愛いと言われた花柄のキュロット。そして、淡いピンクのブーティーを合わせた可愛らしい格好に変身した。
「…こんなに買って貰っちゃって大丈夫ですか…?」
流石に心配した。
ケロッとしているけれど、彼はお金の収入とか大丈夫なのかな…。
「いいの!全部似合ってるから…」
そう言って腰をクイッと体に寄せる。
「ひゃあっ!」
「その格好…誰にも見せないでね」
耳元で囁く優しい言葉。
ただただ、嬉しくって言葉が出てこなかった。
「…そんなことないから」
「桜…あのさ…」
何か言いたげな彼は近くにあったベンチに座った。
「どうしたの…?」
あたしもその隣に座った。
彼の言いたいことが読めそうな気がして、近寄った。
「あれ、桜じゃね?」