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身代わり愛
第3章 サイカイ
アキラの鼓動がリズミカルになっていた。それだけで気持ちが安らぐ。
「桜は今も彼奴が好きなの?」
「そんなことない…」
「じゃあ…何で泣けるの?」
図星。
奥歯で強く噛み締めた。
言われてみればそうだ。好きでもない元彼に涙ぐむなんて誰が見てもそう思う。
でも…
あたしは…
もう違うんだよ。
「俺に出きることあれば手伝うよ」
「手伝わなくていい。もう好きじゃない!!」
彼のシャツを握りしめ顔を見る。にこりと笑ってはいるものの、辛そうに見える。
「そんな…顔しないでよ…っ」
期待しちゃうから…。
「桜こそ…」
見つめ会う。
もう、それだけで心臓が痛くて辛くて音をあげてた。