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身代わり愛
第3章 サイカイ

あたしたちは気まずい雰囲気のまま、手を繋ぎ、駅前まで歩いてきた。
「ごめんね、今日は…」
「ううん。そんなことないよ…じゃあ」
「ねぇ!」
思わず、彼の服を掴む。
『別れは一瞬』
そんな言葉通りにしないでよ。
「…あっ…えっと…」
「…?」
「また…また、抱いてくれる?」
性欲強い女なんて嫌われるって思って黙ってたけど、やっぱり無理だ。
「…連絡するから」
心臓が圧縮するような鈍い痛み。
こんなの簡単にわかったなんて言えるわけない。
「ちょっとしゃがんでっ!!!」
「な、なんで?」
「いいからっ!!」
無理やりながらも彼をしゃがませて、あたしより身長が小さくなる。

