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ガラスの靴がはけなくても
第6章 年下の男の子
「上司と部下」
出来るだけさらりと、なんてことない様に言ったつもりだけど……
その回答に不服さを表すかの如く、少し眉にシワを寄せる澤村くん。
乾く喉を潤すために、ウーロン茶を飲んでも何だか落ち着かない。
「桐谷部長って男の俺からしてもカッコイイんですよね。カッコイイって、もちろん見た目だけじゃないですよ?仕事もできて、行動力があって、そして人から好かれるオーラがある」
寄せた眉を今度は下にさげて、少し困った様に笑みを浮かべた。
「俺が女であの人に迫られたら間違いなく落ちる」
「え?」
出ましょうかと、残りのビールをいっきに飲み干すとさっさと席を立って歩いていく彼を慌てて追う。