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ガラスの靴がはけなくても
第6章 年下の男の子

私と部長の関係を言葉にするには曖昧で。
人に説明できる様な確かなものは何もなくて。
"上司と部下"それは間違ってない。友達でもないし……恋人でもない。



その関係を寂しく感じてしまった私はその気持ちが何なのかを本当は気づいてる。


「藤野さんさ、さっきから俺のことじゃなくて桐谷部長のこと考えてるでしょ?」


「そんなこと……」


「あるよ。部長の名前が出た瞬間から顔と雰囲気が変わった」


少し強めに言葉を重ねたと思ったら穏やかな笑顔を向け私に視線を合わせる。


「最初から桐谷部長には釘刺されてたんですけどね。あの飲み会の時に」


「え?」


それは私がつぶれた後のこと。
部長からは聞かされてない、澤村くんと部長の会話で。

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