この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
再愛
第1章 あの場所で
不倫の相手を選ぶにもさ、
やっぱり、好みを裏切らない女がいい。
いつしか、そんな風に現実逃避を繰り返しながら、そういう女を求めた。
この広い世界で、妥協して、アッチの方だけ楽しむなんていうのも、虚しさを感じる。
『抱きたくなるほどの女』じゃないと、
つまらないとすら思う。
すっかり擦れてしまった心に、
癒しを求めた。
本気の恋は出来ない中で、
淡い思いを取り戻したくなった。
妻を裏切り、最低な男に成り下がって、
罪悪感と嘘で塗り固めた世界の中で、
『それでもいい』って思える程の逃げ道が欲しかった。
不倫をする人間は最低だと非難されても、
それを承知でする人間は沢山居る。
人それぞれの言い訳を抱えて、
伴侶を裏切りながらも、その世界にのめり込む狡さを蓄えながらしたたかに生きる。
その狡さを知らない人間の方が、よっぽど幸せに生きているはずだ。
知らなくていい世界など、
興味本位で足を踏み入れるもんではない。
踏み入れたら、もっと狡くなる。
そして、最低な人間の一歩を踏み出す。
疚しい関係だからこそ、山ほどの言い訳を考えるのだから…
蛍と会っている間は、自分が男だという事に再確認出来た。
淡い思いで胸をいっぱいにして、してもしても足りない程、唇を求めた。
その先の期待を胸にしまい込んで、唇を重ねて罪悪感を吹き飛ばした。
やっぱり、好みを裏切らない女がいい。
いつしか、そんな風に現実逃避を繰り返しながら、そういう女を求めた。
この広い世界で、妥協して、アッチの方だけ楽しむなんていうのも、虚しさを感じる。
『抱きたくなるほどの女』じゃないと、
つまらないとすら思う。
すっかり擦れてしまった心に、
癒しを求めた。
本気の恋は出来ない中で、
淡い思いを取り戻したくなった。
妻を裏切り、最低な男に成り下がって、
罪悪感と嘘で塗り固めた世界の中で、
『それでもいい』って思える程の逃げ道が欲しかった。
不倫をする人間は最低だと非難されても、
それを承知でする人間は沢山居る。
人それぞれの言い訳を抱えて、
伴侶を裏切りながらも、その世界にのめり込む狡さを蓄えながらしたたかに生きる。
その狡さを知らない人間の方が、よっぽど幸せに生きているはずだ。
知らなくていい世界など、
興味本位で足を踏み入れるもんではない。
踏み入れたら、もっと狡くなる。
そして、最低な人間の一歩を踏み出す。
疚しい関係だからこそ、山ほどの言い訳を考えるのだから…
蛍と会っている間は、自分が男だという事に再確認出来た。
淡い思いで胸をいっぱいにして、してもしても足りない程、唇を求めた。
その先の期待を胸にしまい込んで、唇を重ねて罪悪感を吹き飛ばした。