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再愛
第6章 再愛
一気に第1章を読んだ。

蛍は、俺と別れてから、樹良を連れて再婚をし、幸せに暮らしていた。

そんな時に、俺が蛍に送ったメールが引き金となり、蛍にこの小説を書かせてしまったんだね…

確かに、何気ない気持ちだった。
別れてから、二年目の蛍の誕生日の朝、想い出したように、通勤途中で彼女宛にメールを送った。

悪意などはない。
別れてからの、蛍の安否は気に掛けていた。

『どうしているのか?』

幸せになっているなら、それに越した事はない。
もしかするとメールアドレスも変わっているかもしれない。

それでも、蛍の誕生日は忘れなかった。
あの日、俺も思ったんだ。

『蛍は、こんな暑い夏に生まれたんだな。
太陽みたいな女だから、生まれる季節も似合っている』

君の心を乱す気持ちなんて、欠片もなかった。
それでも、『おめでとう』を伝えたかったんだ。
君のアドレスも変わってなくて、ちゃんと君はメッセージを読んでくれていた。

君に気紛れだと思われたとしても、狡い俺は、こんな形でしか、君を祝ってあげられない。

二章を読むのも怖くなったよ。

君の想いが詰まった物語は、俺以外の名前は偽名を使ってある。

最初に名乗ったハンドルネーム以外は…

覚悟を決めてページを捲る。




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