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第19章 弟 -理香 side-
大きな欠伸をし、頭を掻きながら身体を起こす。
眠そうに目を擦りながら、ドアを開ける。

「…芳樹、うるさい」

「兄貴、腹減ったー」

「勝手にどっか食いに行けよ」

すこぶる機嫌の悪い祐樹。

「久しぶりに帰って来たのに親父たちいないし、兄貴に冷たくされる俺ってかわいそうじゃない?
理香、慰めてー」

祐樹の横をすり抜けて、よっしゃんがベッドに近づいてくる。


さっきよっしゃんに胸を触られたことを思い出して、反射的に身体を隠すように布団に包まる。


「理香に触るな!
…どっか連れて行ってやるから、下で待ってろ」

よっしゃんは、私にたどり着く前に、祐樹の手で部屋の外に放り出された。

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