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第19章 弟 -理香 side-
こういうとこも祐樹にそっくりだ。

そして、来た時と同じように、よっしゃんに手を繋がれて、焼肉屋さんの駐車場に戻る。

電話を終え、車にもたれかかった状態でこっちを見てる祐樹の顔は明らかに怒ってる。

「勝手に理香を連れて行くな!」

「いいじゃん、すぐそこなんだし」

「さっさと手、離せよ」
よっしゃんの手から私の手を引き剥がす。

「芳樹に何もされなかった?」
祐樹が心配そうに私を覗き込む。

「大丈夫。よっしゃんがケーキ買ってくれたよ」

「ケーキくらい俺がいつでも買ってあげるのに」
祐樹の嫉妬を含んだ甘い言葉。
柔らかな束縛に、幸せを感じる。

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