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第22章 狼 -祐樹side-
「…指じゃなくて…祐樹のが…いい…」
耳元で囁かれた理香のかわいいお願い。
羞恥心からか理香の頬は真っ赤に染まっている。

いつもなら風呂でも用意しているが…。
今はそこまでするつもりはなかったから、ゴムはスーツケースに入れたまま。

「…持って来てないからダメ。今は指で我慢して?」

好きな女に求められて嬉しくないはずがない。
すぐにでも応えてあげたい。
理香が満足するまで何度でも愛してあげたい。

でも、その結果、理香に負担を強いることになるのは避けたい。

「…やだっ」
俯く理香の瞳から一粒の涙が落ち、お湯に溶けた。



理香は覚悟を決めて、俺を求めてる。
それなら俺は理香を守るだけ。

「…このまま、挿れるよ?」
俺の問いかけに、理香が頷く。

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