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第27章 信頼 -理香side-
電話で話す祐樹の袖を引き、天井を眺める視線を私に向けさせる。
‘ か・く ’
声は出さず、口パクで意思を伝える。
「はぁ?……いや、こっちの話。
佐野、ちょっと待ってろ。すぐかけ直すから」
素っ頓狂な声を上げて、慌てて祐樹が電話を切る。
「私がプラン図描くから、すぐにデータもらって。
お客さんの情報も全部ね」
「本気か?これは契約取れてもうちの設計部が担当することになるんだぞ?」
「別にいいよ。明日の朝までにいるんでしょ?
データを見てみないとわからないけど、手ぶらで行くよりはマシな図面は用意できると思うよ?」
これは私が祐樹の為に出来ること。
私だって、祐樹の役に立ちたい。
‘ か・く ’
声は出さず、口パクで意思を伝える。
「はぁ?……いや、こっちの話。
佐野、ちょっと待ってろ。すぐかけ直すから」
素っ頓狂な声を上げて、慌てて祐樹が電話を切る。
「私がプラン図描くから、すぐにデータもらって。
お客さんの情報も全部ね」
「本気か?これは契約取れてもうちの設計部が担当することになるんだぞ?」
「別にいいよ。明日の朝までにいるんでしょ?
データを見てみないとわからないけど、手ぶらで行くよりはマシな図面は用意できると思うよ?」
これは私が祐樹の為に出来ること。
私だって、祐樹の役に立ちたい。