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第27章 信頼 -理香side-
真意を探るように、祐樹が私の目を見つめる。

「わかった。どうせ、言い出したら聞かないよな?
…でも、助かるよ」

祐樹は困ったような、安堵したような笑みを浮かべ、佐野くんに電話をかける。

「もしもし、佐野?
さっきのプラン図、理香が描くから、すぐにデータと客の情報をメールで送れ。─────────。
おまえ、煩い。会社で余計なことしゃべんなよ?」

大きくため息を吐きながら電話を切る。

「…これで良かったのか?」

「後は任せて。メール来たらこっちに転送して」
気持ちを仕事モードに切り替える為に、髪を一つに束ねる。

「あー、一気に酔い覚めた」
頭をかきながら祐樹も自分のパソコンを起動させ、浴衣の乱れを直す。

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