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第31章 -理香side-
小さな子供をあやすように、そっと私の頭を撫でる半沢さんの手が優しくて、泣きそうになる。
大丈夫。
この手は、怖くない。
最後にぐしゃぐしゃと髪を乱し、その手は離れた。
どこかぎこちなかった空気が和らいだ気がする。
「それより、社長が美術館の設計を一からやり直すから、今週の土日はたぶん全員出勤になるぞ」
「美術館?
あれ、ほとんど出来上がってるんじゃないですか。
あとは最終のプレゼンして、契約するだけじゃ───それが来週の水曜日でしたよね?」
2週間前の段階で設計図は仕上がっていたし、構造計算や模型も作り始めていた。
同時進行で書類関係も進んでいるはずで…。
大丈夫。
この手は、怖くない。
最後にぐしゃぐしゃと髪を乱し、その手は離れた。
どこかぎこちなかった空気が和らいだ気がする。
「それより、社長が美術館の設計を一からやり直すから、今週の土日はたぶん全員出勤になるぞ」
「美術館?
あれ、ほとんど出来上がってるんじゃないですか。
あとは最終のプレゼンして、契約するだけじゃ───それが来週の水曜日でしたよね?」
2週間前の段階で設計図は仕上がっていたし、構造計算や模型も作り始めていた。
同時進行で書類関係も進んでいるはずで…。