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嫌なのに……
第8章 通勤電車

「ぷはぁ!」

目的の駅に着いて何とか降りた亜海は、大きく息をついた。
息を整えてるとヨロヨロと歩いてくる同僚を見つけて合流した。
強烈な洗礼を受けた二人は、早くも明日の朝の事を思って足取り重く会社に向かうのだった。



朝は笑われてしまった。
満員電車でもみくちゃにされた亜海は服も髪も軽く乱れていて、会社の人達から頑張れよ、とからかいを込めて応援されてしまったのだ。
帰りも多いのだろうか?
朝の息苦しさを思い出してげんなりしながら亜海は帰途の駅に向かっていた。

電車に乗り込むと、混んではいるが朝ほどではない。
亜海はホッと胸を撫で下ろした。
仕事で疲れてる帰りまですし詰めされたのではたまったもんじゃない。






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