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嫌なのに……
第4章 山小屋

亜海は驚いてビクッと震えた。
「おや、起きちゃったの?」
にっこりと涼しげに話しかける。
慌てることもないその様子に、亜海は不気味さを感じた。
「騒いじゃダメたよ?他の乗客のご迷惑だからね
……亜海ちゃん」
驚いて目を見張った。
何故名前を……?
男が何かをちらつかせた。
亜海の生徒手帳だった。
はっと気づくと亜海の鞄が無かった。
男の向こう側の脇に、それはあった。
寝ている間に奪われたのだ。
住所も知られてしまった……?
じんわりと見えない恐怖が亜海を包み込む……

