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嫌なのに……
第4章 山小屋

「あ、あの…鞄、返して下さい…」

男は山の中へと続く細い道をずんずん歩いて行く。
まだ陽は沈んでないが、木々が繁って薄暗い。
逃げたいが、男が亜海の手を握っている。
住宅街から離れてしまった。
大きな声を出しても届かないだろう。

「まあまあ、この先にいい所があるから…
そこでゆっくり…ね?」

ゆっくり…何をされるのか。
亜海にはもう分かっていた……

視界がいきなり開いた。
広い…野原?の中にポツンと小屋が建っている。
かなり古いが、がっしりとして大きな小屋だった。

ギイィと木戸を開けると、中は奇妙だった。






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