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嫌なのに……
第5章 花狩り
「着いちまったなぁ…
も少し、亜海ちゃんと話したかったんだけど。」
え…それは、どういう意味?
ドキドキしながら、誠の横顔を見つめる。
その顔は少し寂しげだった。
「よかったら…今度の日曜遊ばない?」
「えっ!?」
思いがけない言葉に、亜海の心臓は破裂寸前だった。
顔に血液が集中して、口をパクパクさせる。
そんな亜海の反応に、誠は少し慌てたように
「あ、彼氏いんなら、無理に誘わねーけど…」
「かっ、彼氏なんていないです!」
「えっ、マジで?」
ラッキー♪と誠はニカッと笑った。
その笑顔にまたクラクラとする。
じゃあ、いい?と誠の言葉に、亜海は無言で何度も頷いていた。
日曜日に迎えに来る…と約束を交わして誠の車は去って行く。
亜海はその場に立ち尽くして、その車の消える方向をいつまでも眺めていた……