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嫌なのに……
第6章 花狩り・2

誠は膝の下に通した腕を伸ばし、器用に玄関のノブを回して廊下に出た。

このまま車まで連れて行かれるのだ…

そう気づいて亜海は胸を隠すように自身を抱きしめ、震えた。
エレベーターに乗り込み地下へと動き出す。

誰も乗ってこないで…あぁ、駐車場に人がいたらどうしよう……

そんな恐怖に亜海の体は強張りガタガタ震える。
誠は亜海の怯えた様子にニヤリとする。
だが実際、思いつきで裸のまま連れ出したが、人に見つかって困るのは誠も同じなのだ。
誰も居ませんように……
二人の心配をよそに、無事車までたどり着いた。

誠は亜海を助手席に座らせると、胸を覆っていた腕を持ち上げ後ろに回し、ダッシュボードから手錠を取り出して亜海の手首をヘッドレストに固定した。

「な、何をするの…っ!?」
「亜海の服と道具を取ってくるからね?
それまで逃げないようにしとくよw」

誠はドアを閉めると再びエレベーターへと消えていった。







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