この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
写性 …SHASEI…
第12章 芍薬
それは、両親を知らずに育った沙絵が、近しい年代の僕にそれを求めていただけだと、恋愛からの思いではないんだと言うことは出来なかった。
記念碑に行き、水やりをして、小さな可愛い蝋燭を灯す。
「沙織、僕は沙絵とずっと一緒にいて、守っていくからね。」
声に出して思いを告げると、沙絵が隣で目を瞑っていた。
「お父様、私の絵を描いて…」
沙絵に促されてアトリエにいった。
道具の準備が整うと、沙絵が椅子から降りて立ち上がる。
「お父様、私のことを見て、私を描いて…」
沙絵が言いながら帯を解いていく。
「沙絵?」
「私を見て、私を愛して、絵にして…」
着物を開く沙絵の体は、六歳のものなのに、
その妖艶さと、愛に飢えた切実な思いに、グッと魅了されていった。
僕は筆をとり、それで沙絵の体を愛でるように、紙に写していく。
ひしひしと伝わる沙絵の思いを紙に留めていった。
沙絵は僕が筆を置くまで、僕の視線に耐えて、じっとしたまま着物を開いた姿勢で立ち続けた。
「沙絵出来上がったよ。」
沙絵が近づいてきて、絵を覗く。
「綺麗、お父様、ありがとう。」
抱きつかれて心臓が跳ねる。
記念碑に行き、水やりをして、小さな可愛い蝋燭を灯す。
「沙織、僕は沙絵とずっと一緒にいて、守っていくからね。」
声に出して思いを告げると、沙絵が隣で目を瞑っていた。
「お父様、私の絵を描いて…」
沙絵に促されてアトリエにいった。
道具の準備が整うと、沙絵が椅子から降りて立ち上がる。
「お父様、私のことを見て、私を描いて…」
沙絵が言いながら帯を解いていく。
「沙絵?」
「私を見て、私を愛して、絵にして…」
着物を開く沙絵の体は、六歳のものなのに、
その妖艶さと、愛に飢えた切実な思いに、グッと魅了されていった。
僕は筆をとり、それで沙絵の体を愛でるように、紙に写していく。
ひしひしと伝わる沙絵の思いを紙に留めていった。
沙絵は僕が筆を置くまで、僕の視線に耐えて、じっとしたまま着物を開いた姿勢で立ち続けた。
「沙絵出来上がったよ。」
沙絵が近づいてきて、絵を覗く。
「綺麗、お父様、ありがとう。」
抱きつかれて心臓が跳ねる。