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第21章 猫

聞くだけで興奮する。

縄で縛り、何かでぶっている音、虐められて喜ぶ体を持つ女。それを好きに出来るお父様は幸せだと思った。

ﾋﾟｼﾝ…ﾋﾟｼﾝ…

ひぐっ…うぅう…

ﾋﾟｼﾝ…ﾋﾟｼﾝ…

あの人の声がしなくなる。鞭打たれただけで高まって気を失ったのだろうか…

ギリギリと音がして、なおも縛っていくお父様がいるのがわかる。

どんな状態になっているのか見たかった。


あの人が気がついたようだ。自分の変えられた姿に驚いていたが、
お父様が帯締めに瘤を作ったもので、一人遊びをしなさいと言って離れていった。

あの人はどうするのだろう。

ｷﾞﾘﾘ、ｷﾞﾘﾘ…

天井に繋がった何かが引き摺られ、私のいる部屋の天井まで共鳴する。

あの人は喘ぎながら、ﾄﾝ…ﾄﾝ…

跳ねている？そう、たぶん片足で跳ねているような音がした。

お父様の声はしない。絵を描いているのだろうか。本当に一人遊びをさせているようだった。

ひどいと思う自分と、もっと虐めてという自分がいる。合う性癖の相手と出会えるのがうらやましいと思った。

お父様があの人に近づいて、一人遊びで準備が整ったと声を掛ける。
と、同時につんざくような、それでいて喜びにうちひしがれている女の声がする。