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写性 …SHASEI…
第21章 猫
お父様は鏡で自分たちの姿を見るように促している。
喘ぎながら女は喜びの声をあげ、イヤらしい粘り気のある擦れる音と肌がぶつかる音がし始めた。

ああ…きっと、本当のsexをしているんだ。

それがどんなものか見たい。

あの人の声がプツリと途絶え、二人の繋がりが終わったようだ。

お父様はまた絵を描いているのだろうか。物静かになる。

自分で壊した姿を絵に留める。お父様の愛し方も歪んでいると感じた。

天井から吊るされていたのだろうか、こちらの部屋まで振動が伝わり、アトリエのドアが開く。
あの人の声がしないし、足音も一人分…

眠ったままのあの人を抱えて客間に移動したようだ。


客間のドアが締まりしばらく様子を伺って廊下に出る。
また、壁にコップを当てて中の音を聞いた。


あの人は目覚めてすぐにお父様に抱いてとねだる。
まだ足りないのだろうか。

私は堪らなくなりドアノブに手を掛けた。
二人の声からしてたぶんドアには背を向けているはず、ゆっくりと静かにドアノブを回していった。

ベッドに寝そべるあの人に覆い被さるお父様がとても大事そうにあの人に触れる。

カチャリ…

握っていたノブを手放してしまい、ノブの音が出てしまう。
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