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写性 …SHASEI…
第26章 覚醒
「沙絵」

はぁ…はぁ…

荒い息遣いが聞こえる。発作かもしれない。外から鍵を使い部屋に入った。

「沙絵…」

発作ではないが凄い熱だ。急いでかかりつけ医に往診を頼んだ。



「発作の兆候もないし、風邪の症状もない。環境の変化によるものだと思われます。知恵熱みたいなものですよ。熱を下げる抗生剤を処方しますね。

栄養を摂って、安静にすること、脱水症状に注意してください。」


環境の変化…
知恵熱…

やはりストレスからくるものか。


僕の寝室に移そうかと思ったが、会いたくないと言われているのにそれはできない。チェストを持ってきて看病をした。

栄養剤を点滴したので、朝になったら起こして食事にしよう。

薬が効いて落ち着いているから休ませてやる。

氷枕やタオルを替え、汗を拭いていく。
体温の変化で震えるので、そっと撫でてやる。

買い物にも出れないのでプリンを作ってみた。


僕が沙絵に負担をかけたから…
寝ずに看病をした。



「はぁ…はぁ…お…かぁ…さま…」


明け方に沙絵がうなされる。薬が切れたのか熱が上がり始める。

手を取って、頭を撫でてやる。

「沙絵、ごめんね。僕のせいで…」
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