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写性 …SHASEI…
第26章 覚醒
3日目の夕方、沙絵がベッドから出てきて僕を揺り動かして声をかけてきた。

椅子でも熟睡できるほどに疲れていたらしい。

「沙絵がゆっくり寝れた方がいいから…」

「お父様が病気になっちゃうわよ。」

沙絵に手を引かれて僕の寝室で横になる。

「お父様、おやすみなさい。」

ぴったりと寄り添う沙絵に安心してあっという間に深い眠りに落ちていった。


「お父様、ご飯ここで食べるわよ。」

「はっ…沙絵…」

夕飯を抜いて朝まで寝てしまったらしい。
四日目の朝ごはんを沙絵が寝室に運んで来ていた。

「沙絵…ご飯作ったの?」

「うん…お腹空いたから…たぶんもう熱下がったと思うし…

早く食べよう。」

「ありがとうね。沙絵…
寝てしまってごめんね。」

僕たちは寝室で食事をした。片付けをすると沙絵は薬を飲んで布団に入っていた。

「お父様も一緒に寝よう。」

「沙絵…」

「寝なきゃだめよ。命令よ。」

言われて布団に入る。

「お父様、あの人は、いずみさんは来た?」

「いや、来なかったよ。」

「ごめんなさいね。お父様といずみさんの仲を壊しちゃって…」

「いや、いいんだよ。
それでいいんだよ。

沙絵のことで頭がいっぱいでそれどころではなかったから」
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