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写性 …SHASEI…
第27章 葱
「ここなの?」

「聞いたところだとそうだよ。」

「すごく静かね。」

「さぁ、迷惑かけられないから、置いたら帰るよ。」

この時の鉢植えが、いずみと僕とを繋ぎ留めるものになるとは知らずに、玄関の先に置いて帰ったのだ。


そしていずみの体調も知らないまま、僕たちは屋敷に戻った。

「お父様は、いずみさんのこと諦めてしまうの?」

「そんなつもりはないよ。」

「でも、このままじゃ…」

「待つしかないんだよ。沙絵は、いずみのこと嫌いなんじゃないの?」

「わからない。お母様になって欲しいとも思うし、お父様を取られて悔しい。
でも、あのまま逃げ出してしまうことが、一番憎い。
私たちを、お父様をこのままにしていいの?」

「そうだね。でも何か事情があるかもしれないし、やはり、ここで待つしかないんだよ。」



沙絵は翌日、今までいずみが来ていた時間帯にソワソワしていた。

結局、貴女が訪れることはなかった。


そして、それっきり沙絵がいずみの話をすることはなかった。
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