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写性 …SHASEI…
第29章 水仙
「でも沙絵、呼び捨てはいけないよ。」

「しょう君?」

「そうだね。」

「ピーター先生はカッコいい。」

「そう、どこが?」

「あの瞳が綺麗、ガラスみたい。それにレディって言われた。」

「外国の文化は女性を大事にするからね。しょう君は何を話しかけてきたの?」

「学校の名前を教えてって」

「そうか、何人かは同じ学校から来ている知り合いの人もいたみたいだからね。しょう君も知り合いはいないようだったし、沙絵と友達になりたかったんじゃないかな。」

「そうだ、パソコンの学校の名前を覚えて、来週、しょう君に教えるのが、ピーター先生から出された宿題だったわ。」

「そんなにピーター先生が気に入ったの?」

車内で話すのは喋り易い。お父様と並んでて、ずっと目を合わせて話さなくてすむから…
言いづらいことも言えるから。

「うん。気に入った。
英語で自分のことはIっていうんだって、
日本語の愛と同じ発音なんて不思議だよね。」

「そうだね。」

「それに、男女関係なくIなんだって。」

本当は凄く緊張して疲れた。皆と同じように出来ているのか気にしてた。

お友達がいる子がうらやましかった。

終わってホッとしていたところにShouに話しかけられて、答えられなくて、変だと皆の前で言われて嫌だった。
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