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写性 …SHASEI…
第30章 入学
出来上がった列のまま進み校庭に向かった。

「ねぇねぇ…前の学校はどんなところ?」

「翔君と同じ英会話スクールってどこ?」

「家はどのへん?」

「翔君カッコいいと思わない?」

進み出したとたんに近くの女の子達に話しかけられる。

答える間もなく次々に聞かれて戸惑ってしまった。

「沙絵が困ってんだろ?」

Shouが後ろから大きな声を出して助けてくれる。

「ヒューヒュー、さとちゃん、ずいぶん沙絵ちゃんには優しいのね〜」

「二人は付き合ってんの?」

そんなShouの態度に男の子たちが冷やかし始める。


めんどくさい…
私はそのまま無口で通した。

校庭に出る。下駄箱で乱れた列が元に戻る。前後の女の子が私を呼んでくれたので助かった。

たくさんの人、子供なんて、皆同じに見えた。

式が始まり、校長先生の話を聞く。校歌を歌うが、もちろんわからない。
皆と同じようにするだけで疲れる。


式が終わり教室に戻ったら教科書やプリントが配られて、やっと終わった。

「さようなら〜」

皆、一緒に帰る人が決まっているようでバラバラと教室を出ていった。

「沙絵んちどっち?」

Shouがやってくる。

周りはまた興味深そうに私達を見た。
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