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第30章 入学

｢会議室…｣

｢へ？｣

｢会議室にお父様が待ってるから、会議室に行くの。｣

｢沙絵、会議室の場所わかる？｣

｢わからない。｣

｢じゃあ連れてってやるよ。｣

｢佐藤君、じゃあお願いしますね。｣

先生はShouに声をかけて、教室の整理を始めた。

｢はぁい。さよなら｣

｢先生さようなら。｣

周りは好奇の目で私達を見るが、誰も口には出さない。

私達は先に廊下に出た。

｢しかしびっくりだよなぁ。沙絵と学校一緒だったんだ。｣

｢そうだね。｣

｢初めてなんだろ？学校通うの。｣

Shouは気を遣って小さな声で聞いてくる。

｢うん、少しずつ慣らしていこうって、当分１時間目だけで帰るし、お父様と一緒にくるの。｣

｢そっかぁ〜頑張れよ。
今日さ、沙絵んちまで一緒に行っていい？
どのへんとか説明出来ないんだろ？｣

｢うん。でもShouの家と反対かもしれないよ。｣

｢いいのいいの。今日暇だし、なんかあった時に家わかってた方が便利だろ？｣

｢うん。｣

｢会議室ここだよ。｣

Shouは言いながらドアをノックする。

｢はい。沙絵、どうだった？
おや、君は…｣

｢佐藤 翔といいます。英会話スクールで一緒です。クラスも一緒だったんだ。今日、沙絵んちまで一緒に行ってもいいですか？｣