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写性 …SHASEI…
第30章 入学
ジュースを出してしょう君の正面に座る。

「昨日帰って来てから、疲れたと言って、すぐ寝てしまってね。
そのまま熱を出してしまったから、学校の様子も聞いてなくてね。
学校で嫌なことでもあったのかな。」

「いえ、普通ですけど、転校生なんて珍しいから、皆で沙絵にいっぺんに話しかけて、沙絵困ってたから…

沙絵って学校に通うのが初めてなんでしょう?」

「ああ、そうだよ。」

「だから、慣れてないというか…返事が出来ないうちに、皆がどんどん話しかけて、
困ってたから…
僕が声をかけたんだ。」

「うん。」

「そしたら男子が付き合ってるのか?とか、からかって…

だから嫌だったんじゃないかなと…

明日の時間割とかプリントとかもってきたんだけど…」

「ありがとうね。沙絵は幼稚園を辞めて、それからずっとここで、外に出ない生活をさせてたからね。

色々初めてなことばかりなんだ。」

「そっか、でも大丈夫だよ。俺もいるし、皆、悪いやつじゃないんだ。

俺だけが知り合いだったから、羨ましくてからかっただけで…」

「そうか、これからもよろしくね。
たぶん明日も無理だと思うよ。」

「わかった。ちゃんと沙絵が来るまで待ってるからって伝えておいてください。」
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