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写性 …SHASEI…
第32章 昇華
「ねぇ、お父様…Shouへの誕生日プレゼント、何がいいと思う?」
「ん…しょう君の好きなものとか、よく使うものとか…」
「Shouはサッカーが好きなんだけど、サッカーってよくわからないわ。」
「パソコンで調べてみたら?」
「そうね。そうするわ。」
この頃の私は、学校に通い始めたものの、やはり皆と同じように出来なくて、悔しい思いをしていた。
何気ないShouの一言から、ただ好きだった写真が、将来に繋がる仕事になると気づいた。
それまで白一色だった世界が、
ネガから写真になる瞬間のように、
色の雨が世界を彩るかのように、雨上がりの日差しが、その色を鮮やかに輝かせるように、
一気に自分の世界が色鮮やかに広がったのを記憶している。
残念なことに色をもたらした少年の存在は、友達以上になることはなかったのだけど。
鮮やかな世界に、自分の目標に精一杯で、
お母様やいずみさんのことは考える暇もなくなっていた。
「Shou、早く早く〜」
「今日は習い事もないし、ちゃんとゆっくりできるから、
そんなにはしゃぐと発作起こすよ。」
「大丈夫だから早く帰ろう。」
今日は約束のShouの誕生日パーティーなのだ。
「ん…しょう君の好きなものとか、よく使うものとか…」
「Shouはサッカーが好きなんだけど、サッカーってよくわからないわ。」
「パソコンで調べてみたら?」
「そうね。そうするわ。」
この頃の私は、学校に通い始めたものの、やはり皆と同じように出来なくて、悔しい思いをしていた。
何気ないShouの一言から、ただ好きだった写真が、将来に繋がる仕事になると気づいた。
それまで白一色だった世界が、
ネガから写真になる瞬間のように、
色の雨が世界を彩るかのように、雨上がりの日差しが、その色を鮮やかに輝かせるように、
一気に自分の世界が色鮮やかに広がったのを記憶している。
残念なことに色をもたらした少年の存在は、友達以上になることはなかったのだけど。
鮮やかな世界に、自分の目標に精一杯で、
お母様やいずみさんのことは考える暇もなくなっていた。
「Shou、早く早く〜」
「今日は習い事もないし、ちゃんとゆっくりできるから、
そんなにはしゃぐと発作起こすよ。」
「大丈夫だから早く帰ろう。」
今日は約束のShouの誕生日パーティーなのだ。